国指定名称史跡(昭和七年三月二十五日指定)
山 寺宝珠山立石寺を中心とする山寺は、清和天皇の勅許をいただいた自覚慈覚 大使により、貞観二年(八六〇)に開かれたと伝えられています。 金山を構成する角礫凝灰岩は、永年の水蝕と風蝕を受けて奇岩怪石となり、 これが樹木の間に見え隠れする姿は四季折々に本当に素晴らしい景観となっ ています。 また、境内地の参道石段は、立ち並ぶ句碑や板碑とともに苔むして、老杉 や怪石の間にはたくさんの堂塔が建てられ、千古の静寂をたたえています。 元禄二年(一六八九)には、俳聖松尾芭蕉が門人の河合曽良とともにこの 地を訪ね、 閑さや 岩にしみ入 蝉の聲の名句を「おくの細道」に残しています。 文 山形県教育委員会 |